東京都地域周産期母子医療センター ・ 東京都指定二次救急医療機関(内科系・外科系・小児科)

社会福祉法人 賛育会 賛育会病院

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診療科・部門

人工関節センター

グループ診療で手厚いケアを

診療科紹介

 

股関節の痛み、我慢していませんか? 治療方法と人工関節について詳しく解説します。

足がなんとなく動かしづらい、歩き始めに付け根あたりが痛む……、

もし、そうした違和感を感じたら、「変形性股関節症」かもしれません。

症状は? 治療方法は? 中高年層が抱える悩みに小林先生がお答えします。

 

診療内容

賛育会人工関節センターについて

2021年6月、人工関節センターを当院に設立いたしました。

関節痛に困っている患者さんをサポートしたい一心で、また患者さんたちや我々をサポートしていただいている方々からの強い要望により、今回人工関節センターの立ち上げを決意いたしました。フランス留学で培った技術を存分に生かし、患者さんが痛みのない生活を取り戻すために私たちが手助けできればよいと考えております。

今後とも邁進してまいりますのでよろしくお願い申し上げます。

整形外科部長 小林英生


人工股関節置換術とは?

人工股関節置換術(THA:Total hip Arthroplasty)は、変形性股関節症、臼蓋形成不全や関節リウマチなどの病気で軟骨が削れ骨が変形した股関節に対して人工股関節に入れ替える手術です。人工股関節はチタン合金の金属やセラミック、ポリエチレンなどでできています。人工股関節に入れ替えることにより痛みがなくなり、また歩容(びっこをひかない)がきれいになり日常生活が改善されます。

最近は人工股関節を行ってスポーツ(ゴルフ、テニス、山登りなど)を行う患者さんも増えてきました。人工股関節は社会生活をエンジョイできるツールです。

当院ではMIS(最小侵襲手術)を行っています。前方アプローチで皮膚は約8cm切開して筋肉を切らずに筋間を分けてアプローチを行っています。筋肉を切らないので術後の早期回復が可能で約10日間で退院が可能となっています。もちろん杖無しで歩いて退院していただきます。手術時間は1時間前後で出血量は平均200ml前後です。当院では予想以上の出血に備え自己血(自分の血液を入院前に貯めて冷凍保存しておきます)400ml貯めておきます。

当院のモットーは、患者さんが自分自身に人工股関節が入っていることを忘れていただきたいと常時思って手術を行っています。さらに手術評価として皆様に質問票(Forgatton joint scoreで定期的に手術後に評価します)をお願いする場合もあります。また現在スポーツをするために人工股関節を行っているのが世界的な情勢です。残念ながら日本は遅れをとっていますが当院ではグローバルな観点からスポーツを視野に患者さんの要望に応えたいと常に考えています。

 

両側同時人工股関節置換術(当院での症例)

術後10日で退院

両側同時人工股関節置換術(当院での症例)

手術前

手術後

手術後

 


人工膝関節置換術とは?

人工膝関節置換術(TKA:Total Knee Arthroplasty)は、変形性膝関節症や関節リウマチなどにより変形した骨をコバルトクロムの合金金属やセラミック、ポリエチレンなどでできた人工膝関節に入れ替えることです。実に94%の日本人患者さんが、膝の内側の軟骨が削れ骨が徐々に変形していきます。次第にO脚となり体重がかけるとかかると痛みが出て、歩くのが億劫になったりさらに行動範囲が狭くなったりして体重増加により膝に負担がかかっている患者さんが多く見られます。人工膝関節には、痛みを除去する以外にO脚だった膝がまっすぐになります。約10~12cmの皮膚切開で手術時間は約90分,入院期間は約14日間です。当院では予想以上の出血に備え自己血(自分の血液を入院前に貯めておき冷凍保存しておきます)400ml貯めておきます。TKAは日常生活の改善の改善が期待でき疼痛がなくなり歩行、歩容(びっこをひかない)には有効なツールです。当院では手術直後の疼痛軽減の手段としてカクテル療法(痛み止めや止血剤などを手術創内に投与)を行い術後の痛みや出血を和らげ早期回復を期待します。人工膝関節置換術(TKA:Total Knee Arthroplasty)は内側も外側も全部を人工関節に入れ替えますが、一部分だけを変える人工関節単顆置換術(UKA:Unicompartmental Knee Arthroplasty)もあります。UKAは変形が比較的軽度で、まだ靭帯や骨の変形が少ない膝関節症が適応となります。UKAの手術時間はTKAと比べ短く、また出血量も少ないため自己血(自分の血液を入院前に貯めておき冷凍保存しておきます)は必要ありません。またTKAと比べ回復も早く約1週間で退院可能です。最近は人工膝関節置換術を行いスポーツ(ゴルフ、テニス、山登りなど)を楽しむ患者さんも増えております。UKAはさらに回復が早い人工膝関節です。

どちらが適用になるか、患者さんの変形の度合と相談しながら進めていきます。

人工膝関節置換術は疼痛がなくなり膝がまっすぐになり歩容もきれいになり周りの人からもびっくりされると思います。当院では人工関節が入っていることを忘れてもらうことを目標にして手術を行っています。膝関節痛でお困りの方は人工関節外来を受診してください。

 

人工膝関節置換術TKA

術後14日間で退院 膝がまっすぐになりました

手術前

手術前

手術後

手術後

 

人工関節単顆置換術(UKA)

術後5日目で退院 傷も小さく早期回復

手術前

手術前

手術後

手術後


人工足関節置換術(TAA:Total Ankle Arthroplasty)とは?

外傷後の変形性足関節症や関節リウマチなどによって、変形した足関節の骨を切除して、金属やセラミック、ポリエチレンなどで製作された人工足関節に入れ替えます。足関節固定術など他の治療法もありますが足関節固定術の場合は、痛みはとれますが関節の動きはなくなります。人工足関節置換術(TAA)は、その点関節の動きは改善されて痛みの改善や歩容の改善に期待できます。

手術方法ですが足関節の前方から進入し、人工足関節が収まるように脛骨と距骨の関節部分を骨切りします。骨セメントを用いてインプラントを挿入します。手術時間は約2時間程度です。タニケットという止血帯を大腿に巻きますので出血は少量です。手術前に自分の血液を貯めて手術に臨む必要はありません。人工足関節置換術(TAA)は膝、股関節の人工関節と比べて入院期間が長くなります。術後はしばらく4週間短下肢装具を付けます。術後4週間で可及的に全荷重歩行訓練を行いますので入院期間は約6週間程度と非常に長くかかることを御了承ください。


当院での人工足関節置換術

 

両膝の人工関節を行った後、膝がまっすぐになり喜んでおられましたが両足関節痛、変形も併発していたためその後両人工足関節置換術を行いました。

両膝、両足関節の痛みもなくなり杖なしで歩行でき満足されております。

 

 


人工肩関節置換術

肩が痛くてあがらない。夜痛くて眠れないなど困っている患者さんは年々増加してきております。昨今、高齢者が多く健康寿命も延びてよりよい生活を望まれる方が多いのが一因ではないかと考えています。肩関節痛の場合、腱板断裂が原因で肩の痛みや挙上できない患者さんは、鏡視下で腱板を修復する腱板縫合術を行います。さらにまた腱板断裂に加えて軟骨の消失や骨変形を伴う病変では人工関節の適応となります。

肩の人工関節は主に二つに分かれます。全人工肩関節置換術(Total Shoulder Arthroplasty:TSA)リバース型人工肩関節置換術(Reverse Shoulder Arthroplasty:RSA)です。 TSAは腱板断裂がないか、比較的小さい断裂つまり腱板機能が温存されていることが条件です。

 

TSA


当院でのTSA症例

 

RSA

腱板機能修復が不能な肩関節には「リバース型人工肩関節置換術(RSA)」が適応になります。 RSAは日本整形外科学会の定めるガイドラインに既定を満たした医師しか手術はできません。RSAは私の留学先であるフランス発祥の人工関節です。1986年からフランスで使用され、今は世界に広まりグローバルな手術法となりました。残念ですが日本は他国と比べRSA導入(日本は2014年)が遅くRSAを行える施設が少ないのが現状です。

手術方法を説明します。まず肩の前方を10-15cm程度切開します。肩関節を露出し、変形した上腕骨骨頭部を切除し人工関節を挿入します。関節窩側を置換する場合は、損傷した表面を削りとり人工関節を挿入します。手術は通常2時間くらいで出血も200ml程度です。手術翌日にはベッドから起き、歩くことが可能です。術後数日後から可動域訓練のリハビリを開始します。術後の経過にもよりますが入院は通常2週間程度です。肩関節は股関節や膝関節と比べてリハビリが非常に重要になってきます。退院後も外来リハビリを継続し、計4~6ヶ月程度リハビリが必要です。手術によって痛みはだいぶ緩和されます。しかし得られる肩関節の可動域獲得に関してはリハビリが最大要因です。人工肩関節手術はリハビリを継続し頑張られる方にお勧めいたします。

 

RSA当院症例


当院でのRSA

 

フランス リヨンにて Santy orthopedic center留学中(2016年)
世界的に有名なGill Walch Drとの写真

フランス発祥のRSAを学ばさせて頂きました。

 

特色

主な入院症例と手術症例を示します。

入院症例一覧 
  • 大腿骨頚部骨折
  • 大腿骨転子部骨折 
  • 橈骨遠位端骨折 
  • 橈骨頭骨折 
  • 踵骨骨折 
  • 膝蓋骨骨折 
  • 手根間症候群・肘部管症候群 
  • バネ指、等
手術症例一覧
  • 観血的骨接合術
  • 人工股関節全置換術
  • 人工骨頭置換術
  • 生検術
  • 抜釘術、等

急性期病院の手術症例の特徴として、骨折治療が主になります。頻度が非常に多い大腿骨近位部骨折に対して早期の離床、歩行能力獲得を目的として治療を行っています。大腿骨頚部骨折には術前の歩行能力、全身状態に合わせて、人工股関節全置換術、人工骨頭置換術、骨接合術の3つから最適な方法を選び手術を行います。大腿骨転子部骨折には骨接合術を行い、術翌日から歩行訓練を始めます。これらの手術は順天堂大学整形外科学講座から派遣して頂いている股関節外科医とともに手術を行っています。また、四肢長官骨の骨折すべてに対応しており、早期の除痛・機能維持を目的に手術を行います。
手術症例以外にも、入院が必要な保存療法(手術を行わない運動療法など)患者様が入院され、他院で手術を行い術後のリハビリテーションを当科で行う例も増えて来ております。
高齢者の増加に伴い、骨折を中心とした運動器外傷が増大傾向にあります。特に大腿骨近位部骨折は人口10万人に対して80人発生し、今後50年で発生率は倍になると言われています。手術により早期離床、歩行能力の維持が重要になりますが、当科はそれらの治療を非常に得意としていますので、いつでもご相談して頂けたらと思います。また、地域密着型の急性期病院としての任務を全うできるよう、すべての運動器外傷患者様を受け入れる基本方針でいます。どんなことでもご相談して頂ければと思います。よろしくお願い申し上げます。

主な医療設備・検査

リハビリテーションに関しましては、施設基準の
「脳血管疾患リハビリテーション」II
「運動器リハビリテーション」I
「呼吸器リハビリテーション」I
をそれぞれ取得しております。
当院のリハビリは理学療法士が5名、作業療法士が3名、言語聴覚士が1名常在しており入院患者様をメインに幅広い機能訓練に対応しています。検査として一般的な単純レントゲン撮影、CT、MRI撮影、骨密度測定、神経伝導速度測定等が可能です。

スタッフ紹介

部長

小林 英生

専門領域

整形外科一般、股関節、肩関節、人工関節

資格等

医学博士
日本整形外科学会専門医・指導医
日本整形外科リウマチ医
日本整形外科学会スポーツ医
日本人工関節学会認定医
SICOT(Société Internatinale de Chirugie Orthopédique et de Tranmatologie
Internatinal Society of Orthopaedic Surgery and Traumatorogy) active member

その他

順天堂大学(平成12年卒)
Santy Orthopedic Center in Lyon(フランス) clinical fellow.
Corail Arthoro group clinical fellow.(2016年)
順天堂医院股関節診(毎週水曜日PM外来)

医長

中嶋 理子

専門領域

整形外科一般、膝関節、スポーツ

資格等

日本整形外科学会専門医
日本整形外科学会スポーツ認定医
日本体育協会公認スポーツ医
日本整形外科学会リハビリテーション医

非常勤

石島 旨章

専門領域

整形外科一般、変形性膝関節症、骨粗鬆症

資格等

日本整形外科学会専門医(代議員)  

非常勤

大谷 慧

専門領域

整形外科一般

資格等

内科認定医、整形外科学会専門医

非常勤

渡 泰士

専門領域

整形外科一般、股関節外科、手外科

資格等

日本整形外科学会専門医

非常勤

幡野 佐己依

専門領域

整形外科一般、股関節

資格等

日本整形外科学会専門医

 

非常勤

志村 有永

専門領域

整形外科一般

非常勤

越智 宏徳

専門領域

整形外科一般、股関節外科、小児整形外科

資格等

日本整形外科学会専門医

非常勤

田邉 浩規

専門領域

整形外科一般

非常勤

松尾 智次

専門領域

整形外科一般

非常勤

塩田 浩平

専門領域

整形外科一般

非常勤

桃井 康雄

専門領域

整形外科一般

非常勤

小谷 直人

専門領域

整形外科一般

非常勤

佐々 恵太

専門領域

整形外科一般  

非常勤

佐野 圭

専門領域

整形外科一般

非常勤

金子 和夫

専門領域

整形外科一般

資格等

日本整形外科学会専門医
日本リハビリテーション学会専門医
日本リウマチ学会専門医

非常勤

森川 嵩大

専門領域

整形外科一般

その他

◆​整形外科外来受付時間について

整形外科外来の受付時間は以下の通り、午後も診療しています。
<午前> 8:30~11:00
<午後> 1:00~4:00


◆整形外科で手術を受けられる患者さんへ


日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究について

研究機関   社会福祉法人 賛育会 賛育会病院  整形外科
研究責任者  小林 英生(部長)
研究分担者  整形外科医師、医師事務作業補助者

 このたび賛育会病院 整形外科では、運動器の病気で入院・通院されていた患者さんの診療情報を用いた研究を実施しております。この研究を実施することによる患者さんへの新たな負担は一切ありません。また、患者さんのプライバシーの保護については法令等を遵守して研究を行います。
 あなたの試料・情報について、本研究への利用を望まれない場合には、担当医師にご連絡ください。

1.研究の目的 及び 意義
 この研究の目的は、運動器疾患の手術に関する大規模データベースを作り上げることです。整形外科が扱う運動器疾患は、小児から高齢者まで幅広い方々を悩ませ、多くの方の健康寿命を損なう大きな原因となっています。その治療である手術の件数も年々増加していますが、その全国規模の全容を捉えられるデータベースが
まだありません。全国の整形外科で情報を共有できるシステムを作り上げることは、有効な治療法や手術の安全性を科学的に確立するために大変有用です。日本整形外科学会が作りあげるこの大規模データベースに参加・協力し、より良い治療を探って参ります。

2.研究の方法
1)研究対象者
 2020年4月~2030年3月の間に賛育会病院 整形外科において、運動器の手術を受けられた方を対象とします。人工関節手術、関節鏡視下手術、脊椎手術、骨折治療の手術などが対象となります。

2)研究実施期間
 本研究の実施許可日 ~ 10年間(当院では、実施許可日より西暦2030年3月31日まで)

3)研究方法
 インターネット上のデータベースへ登録します。

4)使用する試料・情報
◇ 研究に使用する試料   
 無し

◇ 研究に使用する情報
 匿名化したID、年齢、性別、ハッシュ値(氏名、性別、生年月日などから算出される文字列)、疾患情報、手術情報、手術・麻酔時間、手術日、術者情報、看護師数、技師数、治療成績、使用した器材・インプラント など。情報を提供して下さった患者さん個人が特定できないよう、これらの情報は完全に匿名化されてデータセンターへ提出されます。
 調査項目の詳細は、JOANRのホームページ(https://www.joanr.org/about/patient)の「情報公開項目」をご覧ください。

5)試料・情報の保存
 登録されたデータはデータセンター(日本整形外科学会)の責任下に保存されます。保存期間は本研究終了(あるいは中止)後5年間とします。

6)研究計画書の開示
 研究に関する情報(研究計画書等)を日本整形外科学会ホームページ(https://www.joa.or.jp)およびJOANRホームページ(https://www.joanr.org)に公開します。

7)研究成果の取扱い
 ご参加頂いた患者さんの個人情報がわからないようにした上で、診療報酬改訂に向けた実態調査などの政策対応、専門医制度のための症例データベース、医療機器の安全性向上に資するデータベース構築、また学術論文などの公表に日本整形外科学会員又は関連学会員が用います。

8)問い合わせ・連絡先
 この研究についてご質問等ございましたら、下記の連絡先までお問い合わせ下さい。また、あなたの試料・情報が研究に使用されることについてご了承いただけない場合には研究対象とはしませんので、下記にお申し出ください。資料・情報の使用を断られても患者さんに不利益が生じることはありません。なお、研究参加拒否の申出が、既に解析を開始又は結果公表等の後となり、当該措置を講じることが困難な場合もございます。その際には、十分にご説明させていただきます。

社会福祉法人 賛育会 賛育会病院 整形外科
研究担当医師 小林 英生
連絡先(電話番号) 03-3622-9191

9)外部への試料・情報の提供
(1) 保存された情報等は他の医学研究への利用を目的に提供されることがあります。その際にはデータの提供の可否について日本整形外科学会は倫理委員会の意見を聞き、そこで適切と判断された場合に限ります。

(2) 情報を他の営利団体、民間の機関(規制機関など)に提供する場合があります。登録した医療材料に有害事象や不具合が起き、医学的・人道的な観点からその情報を製造販売企業や審査機関に提供すべきと判断される場合です。
いずれも提供されるデータは、データセンターに登録・保管されている情報で、研究に参加して下さった患者さんの個人を特定できる情報は含まれていません。

10)研究組織
 社会福祉法人 賛育会 賛育会病院 整形外科
 〒131-0012 東京都墨田区太平3-20-2

 公益社団法人 日本整形外科学会
 理事 種市 洋 (症例レジストリー委員会担当)
 〒113-8418 東京都文京区本郷2-40-8
 Tel. 03-3816-3671 Fax. 03-3818-2337
 

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